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バルコニーの通常の利用方法・範囲を超えて利用する居住者への対応‐マンションに関するQ&A

マンション管理Q&A

Vol.3 バルコニーの通常の利用方法・範囲を超えて利用する居住者への対応

バルコニーの通常の利用方法・範囲を超えて利用する居住者への対応

管理組合の理事長をしています。当マンションは比較的狭い居室が多いこともあり、以前よりバルコニーに物置など固定型の設置物を置く居住者がかなりいました。今までは「お互い様」という考え方で特に組合としての対応をしていませんでした。ところが最近1つの居室でボヤが出て、幸い大事に至りませんでしたが、バルコニーの物置のせいで、避難ができなかった、という事件がありました。今更ではありますが、この事件を教訓にして、バルコニーの利用方法や許容される利用の仕方に関するルールを新たに取り決め、徹底して運用したいと考えています。注意すべき点等ありましたら教えてください。

一戸建の場合は、自分の敷地内に物置を設置することはもちろん可能です。しかし、マンションの場合は、敷地は区分所有者全員の共有物ですからそこに個人の物置を設置するわけにもいかず、バルコニーに設置しているケースが目につくことがあります。そのような状態を放置致しますと、それを見て他の居住者も設置したり、また、万一火災等の場合、緊急避難路を確保できず、惨事を引き起こすことも懸念されます。以前広島県内で発生した高層住宅での火災でもバルコニーに置かれた発火物が延焼の一因となったことも伝えられました。この問題を考える場合、まず、バルコニーの「通常の利用の範囲」を考える必要があります。

■バルコニーは共用部分?
バルコニーは、その構造や形態にもよりますが、外壁や床スラブの延長、つまり躯体から成り立っていますので、共用部分と考えるのが一般的です。しかし、共用部分ではあっても、普段は、もっぱらそのバルコニーに接する住宅の居住者のみが使用しますので、専用使用権が設定されているのがふつうです。問題は専用使用できる権利の内容ですが、管理規約で「通常のバルコニーとしての用法」と明示されているケースが多くあります。つまり、通常の用法の範囲内でしかバルコニーを使用できないということです。この制約は、当然のことですから、管理規約にその旨の明示がなくても同様と考えられます。

■バルコニーの通常の利用範囲
したがって、居住者の専用使用権が認められていても、バルコニーに物置を設置することは、緊急時の避難を妨げたり、また、排水口の点検・清掃ができず、建物自体の維持管理を妨げ老朽化の原因となったり、あるいは建物全体の美観を害するような結果を招くわけですから、「バルコニーの通常の利用の範囲」を超えていると考えられます。

まとめ

■具体的な利用を明示
管理組合としては、このような事態が発生した場合、バルコニーの通常の利用の範囲に対する考え方の疑義を避けるため、そうした用法・利用制限をできる限り具体的に明示することが肝心だと思います。 マンション分譲当初より、管理規約や使用細則に定めがあっても、居住者が勝手な使用をして物置等を設置してしまう場合もありますが、その場合、直ちに管理規約や使用細則違反である旨を通知し、違反であることの自覚をもってもらい、撤去をしてもらう必要があります。

■住民の意識を日頃から高めておく
また、改善がなかなか見込めないときは、区分所有法により義務違反者に対する措置を講ずることも考えなければならないでしょう。区分所有建物であるがゆえの使用上の制限やマナーの問題は、本件のような物置設置以外にも数多くありますが、日頃からニュースや広報等で注意を換起し、住民の意識を高めておくことが大切です。

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