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破産者の滞納管理費等の特定承継人への請求‐マンションに関するQ&A

マンション管理Q&A

Vol.01 破産者の滞納管理費等の特定承継人への請求

破産者の滞納管理費等の特定承継人への請求

先日、競売で物件を取得した特定継承人に対して、破産した前区分所有者の滞納管理費等を請求したところ、前区分所有者の破産免責決定以降からその者が当該物件の所有権を取得するまでの管理費等(平成19年10月~平成20年5月分)は支払義務がないとして支払を拒否してきました。このようなケースで、管理組合は特定継承人に対し請求権はあるのでしょうか。

通常、管理費等の滞納があるまま物件を売買し別のものが所有権を取得した場合は、管理組合はその特定継承人に対して前の区分所有者が滞納していた管理費等を請求する権利を有します。(区分所有法第8条)

今回の場合は、前の区分所有者が破産により破産開始決定日以降に発生した管理費等の支払義務が特定承継人にあるかどうかということが焦点になります。

まず、破産した従前の区分所有者は、破産免責により破産開始決定日以前の債務が免責されることになりますが、それ以後に発生した債務は免責対象とはならず、支払義務が生じます。
破産免責決定により管理組合は前区分所有者に対して破産開始決定日以前の管理費等は請求することができなくなりますが、債務自体が消滅するわけではありません。その一方で、特定承継人の支払義務は、破産した従前の区分所有者の支払義務と不真正連帯債務の関係にあると考えられることから、破産区分所有者の免責の効果を受けないと解釈されます。

この不真正連帯債務の関係とは、債務者の1人に消滅時効が完成すれば他の債務者の債務も消滅するという通常の連帯債務とは異なり、債務者の1人に対する債務が消滅時効にかかる等の理由で消滅した場合でも、そのことによって他の債務者に対する債務が消滅しない関係を意味します。このように考えると、破産開始決定以前の管理費等か、以後の管理費等かに関わらず、前区分所有者のもつ管理費等の滞納額はそのまま特定承継人へ請求しても、問題ないでしょう。

あとは辛抱強く特定承継人に交渉し支払義務があることを理解して頂き、できるだけ早い回収を目指すというのが、本問題での管理組合の問題解決に向けた進め方だと考えます。

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