
排水管の更新工法と更生工法 |
竣工後28年経過したマンションの理事長をしているものですが、管理組合の修繕委員会が中心となって、当マンションの長期修繕計画に沿って来年はじめての排水管の更新工事を実施することを考えています。しかし工事予算を取ったところ、現在の修繕積立金の残高では予定している排水管改修工事費用を賄いきれないことが判明しました。理事の中からは銀行借入れをしても更新工事をすべきだとの意見も出ましたが、組合の財政状況からして、多額の出費を伴う工事を当座控えるべきだと言う意見もあります。そうした状況の中で、先日の理事会で、ある理事より更生工事なら出費も抑えられ、長期的に見ればより経済的かもしれないので検討してみてはどうかとの提案がありました。
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お問合せがあった更生工法には、いくつかの種類がありますが、もっとも採用されているのはライニング工法という工法です。以下ライニング工法に焦点を絞って説明させていただきます。 ライニング工法は、排水管の内面の固形物等を高圧気流に乗せた研磨材により研磨除去し、エポキシ樹脂を塗布することにより排水管内面の物理的状況を修復することで排水管自体の延命を図る方法で、技術改良により、最近採用実績が多くなってきた工法です。 更新工法では排水管を取り替えますが、ライニング工法では排水管を取り替えず樹脂の塗布などで排水管の延命をはかる、ここが大きく異なる点です。 更新(取替)工法とライニング工法のそれぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
なお、どちらの施工方法を採用したらよいか判断するためには排水管の現状を把握する必要がありますので、劣化診断を行います。 一般的に劣化診断は、内視鏡調査(ファイバースコープにより管内の錆の発生状態、排泄物の滞留状態を確認するための調査)やX線調査(管の残厚を確認する非破壊調査)等により行います。 材料や経年年数が同じであっても、当初の排水管敷設時の施工方法、施工精度、あるいは今までの保全の仕方により排水管(特に管内面壁)の状態は大きく異なります。従って劣化診断結果により、管の寿命が限界に達しており管の更新が不可欠であると判断される場合もありますし、当面排水管更新をせずとも更生工事を施すことで十分であると判断される場合もあるでしょう。 いずれにせよ貴マンションで使っている管理会社や工事施工会社と相談しながら、管理組合の財政状況も考慮に入れ、劣化状況に応じた最適な方法を採用されてはいかがでしょうか。 |